美方郡(みかたぐん)の名産品!但馬牛(たじまうし)ってどんな和牛?
兵庫県の北部、美方郡では多くの但馬牛が生産されています。
しかし、兵庫といえば高級牛として名高いのが神戸牛で海外からも多くのニーズがあります。
この神戸牛との違いはなんでしょうか。
美方郡の名産品でもある但馬牛とはどんな和牛なんでしょうか。
美方郡で生産される但馬牛とは?
但馬牛は兵庫減の美方郡を中心に生産している黒毛和種の和牛を言います。
このうち肉質の良い血統に品質基準・流通管理が導入され、肉用牛として開発されてきた経緯があります。
もともと但馬地方では平安時代から牛車用の牛を生産する場所として知られており、農耕用の牛の生産を行うなど、牛の一大生産地として活動をしてきました。
農耕用の牛としては小型のわりに力が強く、少ない飼料でよく働くという、車に例えれば燃費の良い牛として人気を博していたそうです。
特に生産が盛んな地域として牛市も多く立ち、養父市場(現在の養父市)のほか、美方郡では新温泉町にある湯村市場が有名です。
途中品種改良のため、品種改良のために、イギリス原産の短角種デボン種、スイス原産のブラウンスイス種などの外国種との雑種生産が図られましたが、肉質の悪化や使役能力の低下によって中止された経緯もあります。
現在は牛の戸籍である牛籍簿によって和種の維持が図られ、外国の血統は排除されています。
美方郡の但馬牛と神戸牛との違いは?
但馬牛と神戸牛との違いは、ありません。
なぜなら但馬牛のうち出荷の際に神戸肉流通推進協議会がその生育環境、血統、肉質などにおいて厳しい基準を満たした但馬牛を神戸牛というからです。
つまり、但馬牛のうち特に品質の高いものを神戸牛というのです。
もちろん、但馬牛自体も高い品質を誇ります。
江戸時代から現在に至るまで純血の血統を守り続けている兵庫県産の牛であることが前提で、そのうえで美方郡を中心とした地域で育成し、生後28ヵ月令以上から60ヶ月令以下の歩留等級が「A」または「B」等級であることが前提です。
そう考えると、但馬牛も決して低品質な牛ではないことが分かるでしょう。