童話でわかるプロジェクトマネジメント
ある日突然、上司から「このプロジェクトのマネジメントを任せます」と言われた時、あなたはどう感じるでしょうか。
ソフトウェア業界では、SEになるべく、プログラミングのスキルを磨き、経験を積み、複数のメンバーと協調しながらソフトウェアを作り上げ、技術力を向上します。
しかし、マネジメントはソフトウェア開発とはまったく異なるスキルが要求されるため、ソフトウェア開発で大きな成果を出しても、マネジメントが上手にできるとは限りません。
そのため、ソフトウェア開発とは別に、マネジメントのスキルを勉強しておく必要があります。
これから、私がマネージャーに指名された時に読み、とても参考になった書籍をご紹介します。
プロジェクトマネジメントとは何か?
先ずは「プロジェクトマネジメント」とは何か、プロジェクトをマネジメントする「マネージャー」のお仕事は何か、簡単に説明したいと思います。
「プロジェクトマネジメント」とは、1人または複数のメンバーを使い、仕事の成果を出すための手法、と言えます。
もう少し具体的に説明すると、「開発プロセスに従いメンバーにソフトウェアを開発頂き、期日までに完成させ、納期通りに納品し、お客様から開発費を頂き、利益を出す」という一連の流れを円滑に推進させる事が目的です。
マネージャーは、開発に直接タッチするのではなく 、「管理業務」を行います。
プロセスが適切に運営されているか(プロセス管理)、メンバーがちゃんとコミュニケーションを取っているか(コミュニケーション管理)など、およそソフトウェア開発のスキルとはまったく別のスキルが必要なのです。
プロジェクトマネジメントの手法「PMBOK」について
プロジェクト管理に必要な知識は、既に体系化されていて「PMBOK」と呼ばれる知識体系としてまとめられています。
PMBOK発表後、ソフトウェア開発プロジェクトの成功率は格段に向上しており、マネジメントがいかに大切かご理解頂けるかと思います。
PMBOKに関する解説書は多数出版されていますが、「じゃぁ、どうやって自分のプロジェクトに適用すれば良いのか?」という点で悩まれる方が多いと思います。
自分の会社で使っていない用語や考え方が出てくると、どうやって適用すれば良いか分からないですし、社内でPMBOKを知っている方が居ないと、質問もできない状況になってしまいます。
具体的な実践例
そこで、導入のヒントになる本「童話でわかるプロジェクトマネジメント」をご紹介します。
この本は、皆さんが慣れ親しんでいる童話を題材に、PMBOKの知識体系を具体的にどの様に活用するか記載されています。
慣れ親しんだ題材で、とても分かりやすく記載されていて、具体的にどうやってPMBOKを現場に適用すれば良いか考えるヒントが散りばめられていて、マネジメントが苦手な方でも分かりやすく、理解し易い内容になっています。
本書でPMBOKをなんとなく理解した上で、PMBOKの解説書を読むと、すんなり理解する事ができると思います。
まとめ
「マネージャー」と聞くと、敬遠してしまう方が少なくないと思います。
しかし、将来のキャリアプランを考えた時、マネージャーは避けて通れない道ですし、もし独立・起業をお考えでしたら絶対必要になるスキルですし、リーダークラスの方でもプロジェクトを円滑に運営するために知っておくべき内容です。
ソフトウェア開発のスキルと共に、PMBOKを使ってマネジメントのスキルを磨く事で、将来、もっと大きな仕事が可能になることは間違いありません。
「童話でわかるプロジェクトマネジメント」は、「マネジメントに興味はあるけど、難解な本はちょっと遠慮したい」とお考えの方に最適な内容であると言えます。
機会があれば、ご一読される事をお勧めします。