いわき市馬渡遺跡（まわたりいせき）における古銭の発掘と保存

いわき市に位置する馬渡遺跡は、地域の歴史を紐解く重要な考古学的発見の場です。ここでは、多くの古銭が発掘され、その一つ一つが過去の経済活動や交易の証として貴重な資料となっています。本記事では、馬渡遺跡での古銭発掘のプロセスと、いわき市の古銭がどのように保存されているかについて詳しく紹介します。

いわき市で古銭が発掘された馬渡遺跡

馬渡遺跡という名前の遺跡は全国に数多く存在します。その中でもいわき市にある馬渡遺跡では古銭が出土しただけでなく、古代から江戸時代まで集落が存在したことから、幅広い年代の遺物を見つけることができます。遺跡は国道6号からわずか2キロ程離れたところであり、馬渡川の左岸に位置する場所です。ここでは令和元年に大規模な発掘調査が行われ、竪穴式住居、弥生時代の古墳、平安時代の窯跡、中世以降の屋敷跡、さらに大正時代の窯跡など実に千年を超える年代をまたいだ遺物が発見されているのです。特に中世の屋敷跡では、中国製の陶磁器、漆器などの木製品、硯や砥石、さらにキセルそして古銭が大量に出土しています。このように馬渡遺跡では古くから多くの人々によって利用され、さらに古銭が見つかるなどある程度の財産を持った人物が住んでいたことが分かっています。

近年見つかった大量の古銭

古銭は各地で今も発見されています。たとえば、前橋市で2023年に見つかった古銭は、中国で作られたもので、しかも10万枚を越す大量の銭が発掘されました。100枚ごとにまとめられた古銭が無数に発掘されたことから大ニュースとなっています。なお、この場所は現在の群馬県に当たる上野国の中心部であったようです。