日本は浄土系信者が多い!神奈川県でも普及する真宗大谷派とは一体何?
神奈川県のホームページによると2017年の仏教系宗教法人数は1919件です。
県内宗教は禅宗、浄土系、真言宗、日蓮宗、天台宗の順に多く分布。
上位4つの宗派のバランスが取れており、浄土系は2割を越えています。
浄土系は日本で最もポピュラーな仏教系宗教といわれていますが、神奈川県内でも普及していることがわかりますね。
今回は浄土宗から発展した真宗大谷派について、歴史や宗派の違いをお伝えしていきます。
神奈川県にも普及!真宗大谷派とは
真宗大谷派とは親鸞によってひらかれた浄土真宗の宗派の一つです。
浄土真宗本願寺派が「龍谷山本願寺」を本山とする「お西さん」と呼ばれているのに対して、真宗大谷派は「真宗本廟」が本山で「お東」さんといわれています。
浄土真宗は10以上の諸派に分かれており、日本で最も信者の多い宗派として有名です。
そのなかでも代表的なのが真宗大谷派と浄土真宗本願寺派の2つの宗派。
どちらも阿弥陀仏に帰依すれば、誰でも極楽に往生できるという「他力本願」の共通点があります。
全国各地に別院が設けられており、神奈川県でも真宗大谷派の寺院があります。
別れたのはなぜ?真宗大谷派の対立をわかりやすく解説!
浄土真宗において、本願寺が東と西に別れたのはなぜなのでしょうか。
それは戦国時代末期までさかのぼります。
当時織田信長と石山本願寺は敵対しており、本願寺内でも信長と和睦するか、徹底抗戦するかで意見が対立していました。
信長をめぐってできた亀裂は後世まで尾を引き、徳川家康の時代には後継ぎ問題が勃発。
結果真宗大谷派の東側と、浄土真宗本願寺派の西側に分裂することになったのです。
江戸時代後半になると両派の対立は和らぎ、現在では門主同士の対談が行われるなど交流が行われています。
あなたの実家はどちら?浄土真宗本願寺派と真宗大谷派の違い
両派とも教えは共通しており、浄土真宗の考えにそって宗派を広めています。
しかし細かなしきたりには違いが見られ、お経の詠み方や数珠のかけ方、仏壇のデザインなどが異なります。
わかりやすい例だと、念仏を唱える際は本願寺派では「南無阿弥陀仏」を「なもあみだぶつ」と読むのに対して、真宗大谷派では「なむあみだぶつ」と読んでいます。
仏壇の柱のカラーも異なり、本願寺派では金箔、真宗大谷派では黒塗りとなっています。
ご自身の実家の宗派がどちらなのか調べる際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。